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クソ坊主の巻 ~「青頭巾」(『雨月物語』より)その9~

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「青頭巾」[『雨月物語』より]続きだよ!

北見花芽の中の人が、某出版社から出る某書現代語訳の一部を担当してるらしくて、その締め切りが迫ってるみたいで、中々更新できないらしいよ!

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※この記事では、霞亭文庫の画像を適宜改変して利用しています
霞亭文庫書誌詳細
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【くずし字クイズの答え】

禿驢(とくろ)(くそぼうず)いづくに隠れけん。こゝもと
にこそありつれ

[くずし字クイズの補足説明]

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【原文】

下らんも遥けし。只管(ひたすら)一宿[一夜](ひとよ)を貸し給へ」
 主の僧言う。
「かく野らなる所は、良からぬ事もあなり。
 強(し)ひて止め難し。
 強(し)ひて行けとにもあらず。
 僧の心に任せよ」

 とて、復(ふたゝ)び物をも言はず。
 こなたよりも一言(こと)を問はで、主の傍(かたはら)に座を占むる。
 看(ミ)る/\日は入り果て、宵闇(よひやミ)の夜のいと暗きに、燈(ひ)を點[上](あ)げざれば、目の当たりさへ分かぬに、只、澗[谷](たに)水の音ぞ近く聞こゆ。
 主の僧も又、眠蔵(めんざう)に入りて音なし。
 夜更て月の夜に改まりぬ。
 影、玲瓏(れいろう)として、至らぬ隈(くま)もなし。

 子(ね)一つとも思ふ頃、主の僧、眠蔵を出て、慌たゞしく物を討[尋](たづ)ぬ。
 尋ね得ずして大いに叫(さけ)び、
「禿驢(とくろ)(くそぼうず)何処(いづく)に隠れけん。
 此処許(こゝもと)にこそ在りつれ」

 と禅師が前を幾度(たび)走り過ぐれども、更に禅師を見る事なし。
 堂の方に駈[駆](か)けり行くかと見れば、庭を

【さっくり現代語訳】

[快庵禅師のセリフの続き](日も傾いてしまったので、里に)下るもの大変です。
どうか、一晩、泊まらせてくださいませ。」

と言いました。住職は、

「こんな荒れ野原みたいな所にいると、ロクなことはありませんぞ。

無理に引き止めることはしませんが、無理に出て行けとも言いません。

あなたのお好きなようになされよ。」

と言って、それから二度とを開きませんでした。

快庵禅師も一言も返事をしないで、住職の横に座りました。

みるみるうちには沈んで、が出るまでの間、とても暗いのですが、灯火も点(つ)けないので、目の前でさえ真っ暗で何も見えません。

ただ、谷水の音が近くに流れているかのように聞こえるだけです。

そのうち、住職はまた寝所に入って、物音一つ立てません。

が更けてが出ると、が輝き、部屋の隅々まで照らします。

午前0時頃住職寝所から出てきて、慌ただしく何かを捜し始めました。

しかし、見つけることが出来ず、大きな声で、

クソ坊主、どこに隠れやがった!ここら辺にいたはずなのに!」

叫び快庵禅師を何度も通り過ぎましたが、住職にはその姿が全く見えませんでした。

お堂の方へ駆けて行くかと思ったら、今度は

【解説】

いよいよ快庵禅師住職激しいバトルが始まるかと思いきや、どうやら心理戦の様相を呈してまいりました。

「禿驢(とくろ)」というのは坊主をののしる言葉で、水滸伝とかに用例があるようです。

当時でも普及していなかった言葉なのか、わざわざ「くそぼうず」意味が書いてあるのが可笑しいですね(笑)

目の前に快庵禅師がいるのに、快庵禅師を捜す住職

これは一体、どういうことなのでしょうか???

次回予告とくずし字クイズ

何やら快庵禅師住職挑発的な言葉を投げかけているようですが???
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かすれてる所振り仮名のない漢字だけヒント出しておきます♪f:id:KihiminHamame:20180814230614j:plain

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お盆だね。

お盆といえば龍角散だね。

龍角散お盆じゃなくて、ゴホン!

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