というわけで、みんなの意見を素直に聞いて、引き続き、『男色比翼鳥』巻1の2を読むことにするよ!
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しております。
男色比翼鳥 6巻. [1] - 国立国会図書館デジタルコレクション
※画像はクリックすると拡大します。
【原文】
二 「姿ハ同じ風流男」
誰(だれ)か云ひし、「春の色 実(げ)に長閑(のどか)成る 朝(あさ)日影(かげ)」。
老若男女(ろうにやくなんによ)打ち交ハり、両国橋も動く計りの賑やかさ。
誠に春の日の印(しるし)、「一日を千金に換へじ」と古人の云ひしも断(ことハり)。
と、椎(しい)の木の元(もと)に休(やす)ミ居たる二人(ふたり)の少人。
貴賎群衆(きせんぐんじゆ)を詠(なが)めたる折から、風流成る男二人、
対(つい)の繻子(しゆす)、鬢(びん)厚からず薄からず、年格好、取(と)り成(な)り迄、同じ様(やう)成る風俗(ふうぞく)。
兄弟(きやうだい)かと見れば然(さ)も無し。
如何(いか)様、女若(にゆじやく)に入り染ミたる當世の伊達男(たでおとこ)。
金拵(きんごしら)への脇指(ハきざし)落とし差し、印籠(いんろう)、巾着(きんちやく)目に立ち、供をも連れず、たゞ二人歩(あゆみ)来(き)たるしこなし、町人とも見へず、武士にも無く、行(ゆ)き違(ちご)ふ僧俗(そうぞく)、立ち帰り、振(ふ)り返りて詠(なが)むも、美(び)成る姿(すがた)故
【さっくり現代語訳】
二 「同じ姿の風流男」
誰だかが「穏やかな朝日の光は、まさしく春の景色と言えよう」と言っていました。
老若男女が入り乱れて、両国橋も動くぐらい町が賑わっているのを見ると、ああ春が来たんだなあと思います。
「今日と言う一日は、お金には換えられない」と昔の人が言ったのもわかります。
さて、比翼鳥に置いて行かれて、椎の木の下で休んでいる二人の少年は、道行く人々を眺めていましたが、その中に風流な二人の男がいました。
その二人は、揃いの繻子織(しゅすおり)の着物を着て、鬢(びん)[側面の髪の毛]は厚くも薄くもないちょうどいい感じで、年格好や仕草までよく似た姿でした。
兄弟かと思ったら、どうもそうではないようです。
いかにも、女にも男にも好かれそうな、今風のカッコイイ男たちです。
金ピカの脇指を低く差し、印籠や巾着も派手で目立っています。
供の者も連れず、二人だけで歩いて来た様子は、町人にも武士にも見えません。
二人とすれ違った僧も一般人も、立ち止まったり振り返ったりするのは、二人の姿が美しいから
【解説】
さて、放置プレイの二少年は、そのまま椎の木の下でボケーっとしているようです(笑)
さあ、新たに出てきた二人の男、すでに名前は出てきているので、誰だかわかりますよね?
脇指を低く差すのは、今で言う腰パンのようなものでしょうか(笑)
次回予告とくずし字クイズ
二人の男が向かった先は?
前回のくずし字クイズの答え
三つ目コーナー
わーい、僕のBL企画も続行だね!
それは、今すぐにでも終わらせたい。
◆北見花芽のほしい物リストです♪ ご支援よろしくお願いします♪
岩崎 冷水筒 横にも置ける フェローズ 縦横ハンドルピッチャー 2.2L ネクスト K-1297NB
- 出版社/メーカー: 岩崎
- 発売日: 2015/03/21
- メディア: ホーム&キッチン
- この商品を含むブログを見る
◆オススメ書籍 私もちょっとだけ書いてます♪
西鶴作品が現代語でわかりやすく読めます♪
江戸の男色文学を紹介するエッセーなどが掲載されています♪
◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪
◆はてなIDをお持ちでない方も、拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(コメントもできます)
◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪
◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪ バズりたいです!w