金太郎 - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。
【原文】
ある時、鹿ゞ快童丸[金太郎]の御楽《おたの》にして置きたる薩摩芋を一つ為《し》て遣《や》りけるに、あまりに旨く、つい皆《ミんな》食いけれバ、金太良大きに腹を立ち、鹿を呼び寄せ大ひに叱り、足にて色/\、苛《いじ》める。
金「俺が楽しミに取つておいた物をせしめて、何食ハぬ顔して憎い奴だ。今度盗むとぶち殺してしまうぞや」
鹿「はい/\、御免下さいまし。あんまり旨さについ皆《ミんな》食べました。さて/\△ △薩摩芋ぐらいにこう踏まれてハ詰《つ)まらん」と困つてゐる。
[母]「もう大概に許してやんな」
【現代語訳】
ある時、シカが金太郎が楽しみに取っておいたサツマイモを、こっそり一つ食べてみた所、あまりにもおいしかったので、ついつい全部食べてしまいました。
金太郎はとても腹を立て、シカを呼びつけめちゃくちゃ叱り、足を使って色々いじめました。
金太郎「オレが楽しみに取っておいたサツマイモを食っておきながら、何食わぬ顔をしているとは憎い奴だ! 今度盗み食いしたら、ぶち殺すぞ!」
シカ「はいはい、ごめんなさいよ。あんまりおいしいんで、ついつい全部食べてしまいました」
「(それにしても、サツマイモぐらいでこんなに踏んずけられるなんて、バカバカしい)」とシカは困っています。
金太郎の母「もうそれぐらいで許してやんなさい」
【解説】
食べ物の恨みは恐ろしと言いますが、楽しみに取っておいたサツマイモを食われて、母親のおっぱいを吸いながらシカを足で踏んずけて虐待する金太郎。
「今度やったらぶち殺す」と殺害予告をする金太郎。
なんだかイメージとだいぶ違ってきましたが、お母さん、どうか甘やかさず、もうちっと厳しくしつけなければ、次は本当に誰か殺しかねないですよ(フラグ)ヾ(๑╹◡╹)ノ"
三つ目コーナー
うわ~ん、僕が楽しみに取っておいた蚊の目玉が誰かに食われたよ~ヾ(๑╹◡╹)ノ"
気持ち悪いから捨てたんだよヾ(๑╹◡╹)ノ"
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