(舞い散る鼻紙)
新日本古典籍総合データベース
※この記事では、国文学研究資料館所蔵品の画像データを適時加工して利用しています。 (CC BY-SA 4.0)
※画像は拡大できます。
【原文】
四日の夜は、水瓶《みずがめ》に入れ置きし水凍り、又ハ茶釜《ちゃがま》の蓋《ふた》開き難《がた》く、火吹竹《ひふきだけ》吹きても風通わざりける。
斯様《かよう》の怪しき事、品/\有りしが、後は違ひ棚に置きし鼻帋《はながミ》、次㐧/\に一枚ヅヽ散り上がりて、蝶の飛ぶ様《やう》に見えしとぞ。
是《これ》などハ明くる日も散りて有りしまゝにて、その跡のまざ/\と残りて有りハ夢とも覚えず、確かなる事どもなりける。
【現代語訳】
七月四日の夜は、水瓶《みずがめ》に入れておいた水が凍り、茶釜《ちゃがま》の蓋が開かず、火吹竹《ひふきだけ》を吹いても息が通りませんでした。
このような怪奇現象が色々ありましたが、最後は違い棚に置いていた鼻紙が、徐々に一枚ずつ舞い上がって、まるで蝶が飛んでいるように見えました。
この鼻紙は、翌日になっても散らかったままで、その痕跡がしっかりと残っており、とても夢とは思えず、間違いなく実際に起きた事でした。
【解説】
これまた今回の怪異も地味ですが、恐ろしいのは、これまでの怪異は跡形も残らず消えてしまったのに、散らかった鼻紙は翌日もそのままだったということです。
夢ではなく現実だという事が、この日ではっきりと分かったのでした。
僕の部屋も鼻紙が散らかってるよヾ(๑╹◡╹)ノ"
【三つ目からの挑戦状~くずし字クイズ(前回の答え合わせ)】
【三つ目からの挑戦状~くずし字クイズ(正解は次回発表)】
◆インフォメーション
※北見花芽の中の人も少しだけ付録CDで担当しています。
※付録CDに『武太夫物語絵巻』(『稲生物怪録』)が収録されています。
北見花芽愛用のくずし字辞典です。
◆北見花芽のほしい物リストです♪
◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪
◆拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(はてなIDをお持ちでない方でも押せますし、コメントもできます)
◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪
◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪ バズりたいです!w