『赤本再興《あかほんさいこう》〇花咲き爺《じじ》』[式亭三馬補綴、歌川国丸画、文化九(一八一二)年刊]
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
赤本花さき爺 - 国立国会図書館デジタルコレクション
花咲ぢゝ 3巻 鰻谷劇場条書 3巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
【原文】
①斯《か》くて福犬ハ家の守護神に祝ひて、社《やしろ》を作りて、鎮座しける、
正直夫婦、天の恵ミにて、有徳《うとく》の身となり、「富みて驕《おご》らず貪《むさぼら》らず」の道理に適《かな》い、
②良き子を貰ひて家内安楽にぞ暮らしける。
③めでたし/\/\
【現代語訳】
こうして福犬は、家の守護神として、お社を作って祀《まつ》られました。
正直夫婦は、天の恵みによって裕福な身となり、「裕福になっても調子に乗らず、ガツガツしない」という、人としてあるべき道徳がそなわっているので、良い子を養子に迎えて、家庭円満に暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし。
【解説】
おまけで、出版目録の部分も赤字の書き入れはしておきました。
「赤本再興〇桃太郎」と「赤本再興〇花咲爺」が書かれているのがお分かりいただけるでしょう。
福犬と天のダブルパワーによって正直夫婦は富を得ることができたようです。
ハッピーエンドです。
「夫婦二人で仲良く暮らしました」ではなく、「養子を迎えて」となっているのは、一代限りの栄華ではなく、家の継続繁栄というのが、当時は良しとされていたのでしょうね。
お話は今回で終わりですが、一応、次回、まとめ と おまけ をヾ(๑╹◡╹)ノ"
僕も北見花芽の養子になりたいよヾ(๑╹◡╹)ノ"
いいよ、じゃあ、まず、この生命保険に加入してヾ(๑╹◡╹)ノ"
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