『赤本再興《あかほんさいこう》〇花咲き爺《じじ》』[式亭三馬補綴、歌川国丸画、文化九(一八一二)年刊]
※この記事では、国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。
赤本花さき爺 - 国立国会図書館デジタルコレクション
花咲ぢゝ 3巻 鰻谷劇場条書 3巻 - 国立国会図書館デジタルコレクション
【原文】
①夫婦の者、悪心積もり/\て、「此の上ハ、正直爺夫婦を殺さん」と、忍び出しに、俄《にハ》かに空、掻《か》き曇り、虚空《こくう》より雷《いかづち》下りて、夫婦の者を掴《つか》み殺しぬ。
②「慳貪爺、思ひ知つたか」
③「あゝ、苦しや/\」
④密かに悪を為す者ハ、天、是を罰し、顕《あら》わに悪を為す者ハ、人、是を罰す。
何《いず》れ悪事を為す者ハ、大小に限らず、其の報《むく》ひ来るなりけん貪爺[「なりけん」と「慳《けん》貪爺」を掛けた]。
【現代語訳】
①慳貪夫婦の悪い心が積もりに積もって、「こうなったら、正直夫婦を殺そう」と家を忍び出ると、急に空が暗くなり、大空から雷《いかずち》[カミナリ]が降りて来て、慳貪夫婦をつかみ殺しました。
②雷「慳貪じじ、思い知ったか!」
③慳貪ばば「ああ、苦しい」
④こっそりと悪事を働く者は、天が罰し、おおっぴらに悪事を働く者は、人が罰します。
どちらにしても、悪事を働く者は、規模の大きさに関係なく、慳貪じじのように、自分の身に跳ね返ってくるのです。
【解説】
はい、とうとう正直夫婦を殺すことにした慳貪夫婦、しかし、空からやって来たカミナリ様に、あっさりとつかみ殺されてしまいました。
これまでの慳貪夫婦の悪事にはそれなりのしっぺ返しがあったわけですが、殺そうとしたことに対するしっぺ返しは、やっぱり殺されることだったんですねえ。
せっかく何度もチャンスをもらったのに、悪い心を持つ人は、そう簡単に改心しないんですね。
現在の「花咲かじいさん」だと、いじわるじいさんが改心するパターンが多いと思いますが、やっぱ現実はねえ。。。
さて、一方、正直夫婦は? 次回に続くヾ(๑╹◡╹)ノ"
僕も神成さんによく怒られたよヾ(๑╹◡╹)ノ"
オ〇Q???
◆北見花芽のほしい物リストです♪
5月3日は北見花芽の誕生日ヾ(๑╹◡╹)ノ"
◆インフォメーション
※北見花芽の中の人も少しだけ付録CDで担当しています。
※付録CDに『武太夫物語絵巻』(『稲生物怪録』)が収録されています。
北見花芽愛用のくずし字辞典です。
◆北見花芽 こと きひみハマめ のホームページ♪
◆拍手で応援していただけたら嬉しいです♪
(はてなIDをお持ちでない方でも押せますし、コメントもできます)
◆ランキング参加してます♪ ポチしてね♪
◆よろしければ はてなブックマーク もお願いします♪
多くの方に読んでいただきたいので、少しでも拡散してくださるとありがたいです。