国書データベース
※国文学研究資料館所蔵 (CC BY-SA)
【原文】
祐天《ゆうてん》、名号《ミヤうごう》を書き、四方の柱《はしら》に張《は》りて、
「一向《ひたすら》に念仏セよ」
と勧《すゝ》め給へば、
「怨霊《をんれふ》、胸を押さえて唱《とな》へ難《がた》し」
と言へども、強《つよ》く責め給へバ、漸《ヤうヤ》く二三遍 唱《とな》ふる辞《ことバ》に続きて、十念《じふねん》を授《さづ》け畢《をハ》りて、
「如何《いかゞ》」と問《と》へバ、手を放《はな》ち退《しりぞ》く。
又十念をすれば、愈《いよ》/\退《しりぞ》いて西の窓《まど》に向かふて居《い》る。
又十念をすれば、何方《いづかた》へか去《さ》つて見えざりしが、又東の方に居《い》けり。
時に守《まも》り本尊《ほんぞん》を拝まセけれバ、有り難く頂戴《てうだい》しけり。
暫《しバ》し有りて、本尊を取らんとし給ふに、目を付けて恭《うやま》ふ様子なれば、
「扨《さて》ハ此の尊《そん》を慕《した》ひ奉るにこそあらめ。然らバ、是にて念仏せよ」
と持《も》てる珠數《じゆず》を与えて、各《おの》/\帰りけり。
【現代語訳】
祐天は、名号《みょうごう》[南無阿弥陀仏]を書いて、四方の柱に張り、菊に、
「ひたすら念仏を唱えなさい」
とお勧めになりました。菊が、
「怨霊が胸を押さえて、唱えることが難しゅうございます」
と言っても、祐天は強くお責めになられたので、やっとのことで、菊は二、三回、念仏を唱えました。
それに続けて祐天が十念をお授けになり[名号を十回唱えて阿弥陀仏との縁を結ばせること]、
「どんな感じだ?」
と聞くと、菊は、
「怨霊は私の手を離して退きました」
と答えました。
また、十念をお授けになると、
「怨霊はますます退いて、西の窓に向かって居ます」
更に、十念をお授けになると、
「怨霊はどこかへ去って見えなくなりましたが、また戻ってきて東の方に居ます」
と菊は答えました。
そこで、祐天が、守り本尊[身の守りとして信仰する仏像]を拝ませると、菊はありがたく顔の上に捧げ持ちました。
しばらくして、守り本尊をしまおうとすると、菊は守り本尊をしっかりと見て、敬《うやま》う様子でした。
「さては、この守り本尊を慕い申し上げているのであろう。
[守り本尊を慕っているのは、前後の文脈的には菊なのだが、怨霊が慕っているとした方が意味は通じやすいか]
それならば、これで念仏をしなさい」
と祐天は持っている数珠を菊に与えて、各自、帰途に就いたのでした。
※『新著聞集』は『古今犬著聞集』に比べて言葉足らずな文章になっているので、『古今犬著聞集』も参照しながら訳しています。
【解説】 なんだか仏教説話っぽくなってきましたが、累の怨霊は菊から離れたようで???
なんまいだ、なんまいだ
えっとね、何枚だって言うとね、僕は蛇の皮を一度に十枚は食べるよヾ(๑╹◡╹)ノ"
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