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⑤五つの女のドクロの謎 ~①西村本「不思議は妙、妙は不思議」『御伽比丘尼』~

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今回は、西村市郎右衛門作『御伽比丘尼《おとぎびくに》』[貞享四(一六八七)年刊]巻四の五「不思議は妙、妙は不思議」というお話紹介します。

あれ?ドクロの謎はどうなったの?

西村市郎右衛門は、井原西鶴同時代の作家で、『御伽比丘尼怪談話を集めた短編小説集です。

ねえ、人の話を聞いてよ!

お前じゃない、妖怪だヾ(๑╹◡╹)ノ"

※下に現代語訳と解説があります。

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西村市郎右衛門『御伽比丘尼』[貞享四(一六八七)年刊]
御伽比丘尼 5巻. [4] - 国立国会図書館デジタルコレクション
※この記事では、国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜加工して使用しています。

【原文】

㊄「不思議は妙《めう》、妙は不思議 付けたり百物語」

 武蔵の或る邊りに、何がしとかや言へる士あり。
 老苦《らうく》心ならず、名跡《みやうせき》ハ息《そく》に譲り与へて、世事《せじ》を知らず遁《のが》れ居て、心を安く渡れり。
 時しも秋の雨《あめ》、窓《まど》に通ひ、虫の嗄《か》れ聲、やゝ哀れに淋《さび》しき夕《ゆふべ》、戸《と》を音ずるゝ在り。
「怪《あや》し荻《をぎ》の上風《うはかぜ》にや」と見れば、日頃 隔《へだ》て無き二三 子《し》の友《とも》訪《とぶら》ひ来たれり。
「八重葎《やえむぐら》鎖《さ》し籠《こ》もりにし柴の戸に、珍《めずら》しの御訪《おたづ》ね、先《ま》づ此方《こなた》へ」
 と一間《ひとま》なる方に寄り居て、来《こ》し方 語《かた》り続くれバ、猶《なお》雨 頻《しき》りに軒に玉なして、何となく世上《せじやう》静《しづ》かなるに、一人の言ひ出る。
「斯《か》く打ち寄りたる序《つゐ》で面白きに、いざ百物語して、昔《むかし》より言ひし怪《あやし》しミ、有りや無しや心ミなん」
 と言へば、人/\「尤《もつと》も」と挙《こぞ》り寄りぬ。

【現代語訳】

巻四の五「不思議は妙《みょう》、妙は不思議(副題・百物語)」

 武蔵国[東京・埼玉・神奈川東部]ある所〇〇とかいう武士が居ました。

 老いを感じたので、家督息子に譲り、世俗から離れて隠居し、心穏やかに過ごしていました。

 は、秋の雨を打ち、虫のしわがれ声が、少しはかなく淋しい夕方戸を叩く音がしました。

 〇〇は、

だな、荻《おぎ》を吹く風の音かな?」

 と思い見てみると、日頃から親しくしている二、三人の友が訪ねてきたのでした。

雑草が生い茂ってを閉ざした粗末な家に、珍しい方ご訪問、さあさあ、まずはこちらへ」

 と、〇〇一室に通して集まり、これまでのことなどを語り続けていると、まだはしきりにのようにを打ち、他の音が聞こえず、なんとなくあたりが静かに感じました。

 すると、友の一人が、

「このように楽しく集まっていい機会だから、この際、百物語でもして、から言い伝えられている怪奇現象が起きるかどうか試してみないか」

 と言い出しました。

「それはいい」と、みんな乗り気になりました。

 【解説】

 武蔵国とある隠居した武士の元に、友人が訪ねて来て、百物語をすることになります。

 百物語が終わった後に怪奇現象が起きると、から言われているので、それが本当確かめようというわけです。

「妙」って聞こえたけど呼んだ?ヾ(๑╹◡╹)ノ"
妙なのミョウ・ガール カテゴリーの記事一覧 - 魅惑的!お煎チ~ズ!

んもう、三つ目だけで手いっぱいなのに、また何か変なの出て来たヾ(๑╹◡╹)ノ"

(何で「何がし」「世上静か」赤字にしてあるんだろ?

 北見花芽この作品取り上げたのには必ず意味があるはずだから、次回以降、それを推理しながら読み進める必要がありそうだね)

 

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