うきよのおはなし~江戸文学紹介ブログ~

江戸文学に少しでも興味を持つ方が増えれば良いなと。

クンクン嗅ぐ者がいるようです。 ~「青頭巾」(『雨月物語』より)その5~

「青頭巾」[『雨月物語』より]続きだよ!

北見花芽夏バテ続いてるみたいだよ!

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※この記事では、霞亭文庫の画像を適宜改変して利用しています
霞亭文庫書誌詳細
※画像はクリックすると拡大します。

翻刻

ありてこそ客僧(きやくそう)をも過(あやま)りつるなりとかたる。快庵(くハいあん)この物
がたりを聞せ給ふて。世にはふ可思議(かしき)の事もあるものかな。凡(およそ)
人とうまれて。佛菩薩の教(をしへ)の廣大なるをもしらず。愚(おろか)なる
まゝ。慳(かだま)しきまゝに世を終(をは)るものは。其愛慾(あいよく)邪念(じやねん)の業障(ごうしやう)に
欖(ひか)れて。或ハ故(もと)の形(かたち)をあらはして恚(いかり)を報(むく)ひ。或ハ鬼となり蟒(ミつち)
となりて祟(たゝ)りをなすためし。往古(いにしへ)より今にいたるまで算(かぞ)ふる
に尽(つき)しがたし。又人活(いき)ながらにして鬼に化(け)するもあり。楚王(そわう)の
宮人ハ蛇(をろち)となり。王含(わうがん)が母ハ夜叉(やしや)となり。呉生(ごせい)が妻女ハ蛾(が)となる。
又いにしへある僧卑(あや)しき家に旅寝(たびね)せしに。其夜雨風はげし
く燈(ともし)さへなきわびしさにいも寝られぬを。夜ふけて羊(ひつじ)の
鳴(なく)こゑの聞えけるが。頃刻(しばらく)して僧のねふりをうかゞひて
しきりに齅(かぐ)ものあり。僧異(あや)しと見て。枕におきたる禅杖(ぜんじやう)を

赤字が前回のくずし字クイズの答えです。


【現代語表記】

ありてこそ、客僧(きゃくそう)をも過[誤](あやま)りつるなり。」
と語る。
快庵(かいあん)、この物語を聞かせ給うて、
「世には不可思議(ふかしぎ)の事もあるものかな。
凡(およ)そ人と生まれて、仏菩薩の教(おし)えの広大なるをも知らず、愚(おろ)かなるまま、慳[姧](かだま)しきままに世を終(おわ)る者は、其の愛欲(あいよく)邪念(じゃねん)の業障(ごうしょう)に欖[引か](ひか)れて、或いは故[元](もと)の形(かたち)を現して恚[怒](いかり)を報(むく)い、或いは鬼となり、蟒[蛟](みずち)となりて祟(たた)りを為す例(ためし)、往古[古](いにしえ)より今に至るまで、算[数](かぞ)うるに尽(つ)きし難し。
又、人、活[生](い)きながらにして、鬼に化(け)するもあり。
楚王(そおう)の宮人は蛇[大蛇] (おろち)となり、王含(おうがん)が母は夜叉(やしゃ)となり、呉生(ごせい)が妻女は蛾(が)となる。
又、古(いにしへ)、ある僧、卑[怪](あや)しき家に旅寝(たびね)せしに、其の夜、雨風激しく灯(ともし)さえ無き侘(わび)しさに、寝(い)も寝られぬを、夜更けて羊(ひつじ)の鳴(な)く声の聞こえけるが、頃刻[暫く](しばらく)して、僧の眠(ねぶ)りを伺(うかが)いて、頻(しき)りに嗅(か)ぐもの有り。
僧、異[怪](あや)しと見て、枕に置きたる禅杖(ぜんじょう)を

【さっくり現代語訳】

そういうわけで、お坊様間違えたのでございます。」

家の主人は語りました。

快庵禅師はこの物語を聞いて、

世にも奇妙な物語はあるものですなあ。

そもそも、人間に生まれても、仏様教え広く大きいことを知らず、愚か心がねじれたまま人生終える者は、その愛欲邪念という悪い行い障害となって、死んだ後でも成仏できず、ある者ケダモノのような本性を表して怒りにまかせるままに暴れ、ある者(みずち)[蛇や竜のような姿をした想像上の動物]になって祟ったりすることが、昔から今まで数え切れないほどあります。

また、生きながらにしてになることがあります。

楚王女官大蛇になり、王含夜叉になり、呉生になりました。[中国の故事などによる]

また、、ある旅の僧が、粗末で怪しげな家で一晩泊めてもらいました。

の夜風雨が激しく、灯火さえもない中で、寝ること出来ないでいました。

夜が更けて、羊が鳴く声が聞えてきましたが、しばらくすると、が眠っている様子をうかがって、しきりに臭いをクンクン嗅ぐ者がいるのに気づきました。

は「これは怪しすぎる」と思い、枕元に置いておいたバールのようなもの

【解説】

主人が終わり、快庵禅師説法を始めます。

前回インパクト強めだったので、今回一休みと言う感じです。

でも、最後の旅の僧についてのお話がちょっと気になるところで終わっていますが。。。

そもそも日本羊が鳴く場所なんてあるの?って思いましたが、これも元ネタは、中国の故事のようです。

挿絵

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【解説】

青頭巾挿絵はこれだけです。

になった住職人を襲っている所ですね。

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はい、怖いです(笑)

これと見間違えられるということは、快庵禅師も相当ボロボロだったのでしょうね(笑)

次回予告とくずし字クイズ

ヒントは軽めで。。。
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三つ目コーナー

夏バテがひどいみたいだから、体力がつきそうな物を食べるといいよ!

あ、おいしそうなタコ、じゅる。

北見花芽には三つ目がこう見えています。)f:id:KihiminHamame:20180730194011j:plain

 

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