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人のチョメチョメのぞいた男の運命は? その2 【再読】 ~『野傾友三味線』巻三の四「願成就の宮廻」~

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前置きの部分だけ書いて中断していたお話再開しますよヾ(๑╹◡╹)ノ"kihiminhamame.hatenablog.com

今回は使える画像がなかったので、文字だけ楽しんでくださいませヾ(๑╹◡╹)ノ"

オリジナルご覧になりたいは、こちらのリンクからご覧ください。
www.wul.waseda.ac.jp

 

【原文】(クリックで展開)

【原文】

㊃ 願《ぐハん》成就《しやうじゆう》の宮廻《ミヤめぐ》り

外宮《げくう》ハ四十末社、内宮が八十 末社《まつしや》、合はせて百弐十《ひやくにじゆう》末社の神/\の名も、今ハ知れる人 稀《まれ》にして、参宮《さんぐう》の者《もの》の宮廻《みやめぐ》りにハ、旅芝居《たびしバゐ》の曽我十郎・五郎が親父姿《おヤぢすがた》と見ゆる男共、「お案内申さん」と先に立つて、
「雨の宮・風の宮、舟の神・槌《つち》の神、是が結ぶの神、此方《こちら》は大黒《だいこく》・若恵比須《わかゑびす》、是が女道《によだう》の神、裏へ回れば衆道《しゆだう》の神、是が博奕《ばくち》の神、其れが上戸の宮、能《よ》きを進ぜらるゝが福の神、鳩《はと》の目を蒔《ま》くハ貧乏神《びんぼがミ》」
と、参詣《さんけい》の耳 擦《こす》り、野も山も掛《か》け奉る金銀の光を和《やハ》らげて[『日本永代蔵』巻四の三「野も山もみな銭掛松かと思はれ立かかりて拾へば」を踏まえたか]、結縁《けちえん》の始めに取り給ふ事なり。
唐土《もろこし》竹林《ちくりん》の七賢《しちげん》も欲しがる物は酒、其の酒ハ銭に極《きハ》まるぞかし。

 

【現代語訳】

巻三の四 願いが叶う宮巡り

伊勢神宮外宮四十末社内宮八十末社合わせて百二十末社ありますが、すべての神様名前を言えるは、めったにいません。

伊勢神宮お参りに来て、それぞれの末社[お宮]を巡る時には、旅芝居の曽我十郎・五郎[曽我兄弟]格好をしたオヤジのような男たちが、「ご案内いたしましょう」と言って引率します。

雨の宮・風の宮舟の神・槌《つち》[工具]の神、これが縁結びの神、こちらは大黒様・若恵比須様、これが女道の神に回ると衆道[男色]の神、これが博奕《ばくち》[賭け事]の神、それが上戸《じょうご》[酒飲み]の神良い物を与えて下さるのが福の神鳩の目銭伊勢神宮にお参りする人がお賽銭代わりに用いた鉛銭。お金としての価値はない]を蒔くのが貧乏神

などと、お参りする人耳元説明します。

誰も伊勢道安全を願って銭掛松《ぜにかけまつ》お賽銭《さいせん》を掛けるように、お参り最初財布の紐が緩んで誰も案内人お金を渡すのは、伊勢神宮の神様お金をお取りになったのと同じです。

中国竹林の七賢も欲しがるものはです。
そのお金がなければ買えないのです。

【解説】

今回はまだ導入の部分で、本編次回から始まります。

結局世の中は、お金だということですかねヾ(๑╹◡╹)ノ"

僕はよりも、が欲しいよヾ(๑╹◡╹)ノ"

末社とは、大きな神社付属する小さな神社のことです。

ほら、神社に行くと本殿とは小さなお社がいくつかあるでしょ、そのことです。

【参考資料】高牟神社(愛知県名古屋市)の末社
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曽我十郎・五郎とは、この時代には誰もが知る鎌倉時代の敵討ち有名な兄弟です。

ここでは親父旅芝居みたいな曽我兄弟格好をしているようですが、実際曽我兄弟若者ですヾ(๑╹◡╹)ノ"

この頃の人たちおもてなし武将隊みたいに、コスプレして案内してたんですかね。

竹林の七賢も、このころは誰でも知っている中国七人の賢人です。

竹林の七賢イコール酒」というイメージがあったようです。

それにしても、団水の文章難解訳しにくいったらありゃしない。。。

 

 

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