[26]え?露斎のこと言わないの? ~『男色義理物語』~ - うきよのおはなし~江戸文学が崩し字と共に楽しく読めるブログ~
いよいよクライマックスか、と思っていたら。あれえ。なんだかあっさり。式部くんが不憫なような気が。リクエストですが、空海さんが出てくるアレ。『男色実語教』?『大和事始』?も見てみたいです。
2025/03/19 07:03
は~い、今回は、リクエストにお応えいたしますヾ(๑╹◡╹)ノ"
『男色実語教』と『大和事始』の空海登場箇所を読みます♪
ただし、ややムフフな内容が含まれますので、ご注意くださいませ。
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まず、『男色実語教』[元禄9(1697)年刊]は、『よだれかけ』[寛文5(1665)年刊、楳條軒作]巻5・6の改題本です。
内容は和漢の男色故事を例に出し、教訓めいたことも書き連ねた、男色の知識本といった類のものです。
※『男色実語教』と『よだれかけ』巻5・6は同内容なので、ここでは便宜上、『よだれかけ』巻5から引用しました。


霞亭文庫 · よだれかけ / 楳条軒作 · 東京大学学術資産等アーカイブズ共用サーバ
男色実語教 : 2巻 〔第1〕 - 国立国会図書館デジタルコレクション (活字本 ログインが必要)
※赤字の書入れ等は筆者。
【原文】【現代語訳】
又、一休和尚《いつきうおしやう》も此の道にハ、怪しき好きにて、若衆への艶詩《ゑんし》ども多し。
又、一休《いつきう》の書かれし物の中に、
「大聖文殊《だいしやうもんじゆ》初《はじめて》活開《くわつかい》、金剛弘法《こんごうこうぼう》再興《さいこうし》来《きたる》」
と、有れば、弘法大師《こうぼうだいし》ハ、此の道の中興開山《ちうこうかいざん》とや言ハん、まだ知らずかし。
また、一休和尚も男色をとても好み、若衆への色っぽい詩も多く残しています。
また、一休和尚の書かれた文章の中に、
「文殊菩薩が始めた男色を、弘法大師が再び世に広めました」
とあるように、弘法大師が男色の中興開山《ちゅうこうかいざん》[衰えていた男色を再び盛んにした]と言われるのを、まだ知らない人はいないでしょう。
又、堀川相國《ほりかわのしやうこく》、唐橋中将《からはしのちうじやう》も、皆、美男《びなん》楽しかりければこそ、貴《たうと》き位官《いくわん》にも進み、千里《ちさと》の外《ほか》の親《した》しミをも結べれ。
また、堀川相国《ほりかわしょうこく》や唐橋中将《からはしのちゅうじょう》も、二人とも美男で裕福だったので、高い官位を得ることもできた上に、自分からアプローチしなくても人が寄ってきて、親密な契りを交わすこともできました。
宜学集《ぎがくしう》にハ、手交《しゆこう》の法を挙《あ》げて、色外《しきぐわい》の露《つゆ》を戒《いまし》めたり。
『宜学集《ぎがくしゅう》』では、自ら手で処理する方法を示し、男色以外で露を出すことを戒めています。
「本朝《ほんてう》に、斯《か》く此の道の盛んに為《な》り侍るハ、傳教《でんぎやう》弘法の二大師 渡唐《ととう》の時、天親菩薩《てんじんぼさつ》に習ひ来りて、帰朝《きてう》の後《のち》よりの事なり」
と、理盡抄《りぢんしやう》にハ書けり。
「日本にこのように男色が盛んになったのは、伝教と弘法の二大師が唐に渡った時に、天親菩薩《てんじんぼさつ》に男色を習って来て、帰国後に世に広めてからのことです」
と『理尽抄《りじんしょう》』に書かれています。
【解説】
「大聖文殊初活開、金剛弘法再興来」という文章を一休さんが実際に書いていたかは確認できませんでしたが、『狂雲集』などの記述から、一休さんが男色好きだったことは確かで有名な話です。
ちなみに、文殊菩薩の正式名称は「大聖文殊師利菩薩《だいしょうもんじゅしりぼさつ》」で、「師利《しり》」→「尻《しり》(男色は尻を使う)」の連想から、男色の仏と言われています。
この箇所では、「一休さんも書いているように、弘法大師が男色を広めたのは今や常識です」ということが書かれています。
一休さんはトンチだけじゃなくて、〇ンチンも好きだったんだね
ヾ(๑╹◡╹)ノ"
こら、変な事を言いにわざわざ出てくるんじゃない!
ヾ(๑╹◡╹)ノ"
堀川相国(久我基具)と唐橋中将(源雅清)に関しては、二人が男色関係にあったわけではなく、美男の二人には男がワンサカ寄ってきたってことを言っているのでしょう。
『徒然草』99段に「堀川相国は、美男の楽しき人にて」とあり、42段に唐橋中将の名が出てきます。
しかし、特に二人の男色に関する記述は『徒然草』にも他の資料にも見当たらないので、なぜここで名が出てきたのかは不明です。
『宜学集』という書物に関しては、架空の書物なのか、失われてしまった書物なのか、存在を確認することができませんでした。
「手交」は「手淫」と同じ意味で使われていると思われます。
大正時代の活字本では、規制に引っかかったのか、「手交」の部分は消されています。

江戸時代文芸資料 第4 たきつけ草, もえくゐ, けしずみ - 国立国会図書館デジタルコレクション
要するに、女性と交わって淫水を出すくらいなら手淫をしろ、という事でしょう。
この箇所、こないだの落書きに続いて、だいぶ気を使って訳しました(笑)
『理尽抄』は『太平記評判秘伝理尽鈔』のことで、弘法大師が日本男色の祖だという記述があるようなのですが、どこにどのように書いてあるかは、全40巻もあるので、今回は調査をあきらめましたヾ(๑╹◡╹)ノ"
『理尽鈔』と男色について書いてある本があるみたいなんで、気が向いたときにチェックしときます。
伝教大師(最澄)と弘法大師(空海)が唐に渡った時に、天親菩薩(世親)に男色を習って、帰国後に広めたとのことです。
なお、天親(世親)は、伝教(最澄)と弘法(空海)とは生きた時代が違うので、直接男色の教えを受けることは不可能です。
『男色実語教』における、弘法大師の記述は以上ですが、このほかに弘法大師の弟子の真雅が、幼き在原業平に愛の歌を詠んだことが書かれています。
ちなみに、『男色実語教』というタイトルは、空海が著したと言われる教訓書『実語教』をふまえたものです。
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つづいて、『大和事始』[天和3(1683)年序、元禄10(1698)年刊、貝原好古編]は、日本の物事の起源をまとめた書です。


国書データベース:国文学研究資料館
益軒全集 巻1 - 国立国会図書館デジタルコレクション (活字本 ログインが必要)
【原文】【現代語訳】
男色《ナンシヨク》 七十六
男色《なんしょく》 七十六
「我が朝にて、男色《ナンシヨク》を愛《アイ》する事、空海《クウカイ》法師 渡唐《トタウ》以来の事也」と云ひ傳ふれど、
「日本で男色が愛されるようになったのは、空海法師が唐に渡ってからのことです」
と言い伝えられています。
『続日本紀《シヨクニツホンキ》』に「孝謙《カウケン》天皇の御時、道祖王《ミチノヲンノヲホキミ》密かに侍童《ジドウ》に通へり」と有れバ。猶其の前久しき事にや。
しかし、『続日本紀《しょくにほんぎ》』に、
「孝謙天皇の御代に、道祖王《ふなどのおおきみ》がひそかに侍童《じどう》(御側近くに仕える少年)とチョメっていました」
という記述があるので、やはり空海が唐に渡る前から長く男色は愛されていたのでしょう。
或《アル》人の云ふ、「破戒《ハカイ》の比丘《ビク》の此の戯《タハブレ》ハ、弘法《コウバフ》以来の事成るべし」。
ある人は、
「生臭坊主が男色を始めたのは、弘法大師以来のことでしょう」
と言っています。
【解説】
空海が日本で男色を広めたことに関しては、『続日本紀』の記述を踏まえて否定しています。
ただ、寺院での男色は空海以来だとはしていますが、ある人って誰なんですかね?
今で言う、「関係者は語る」みたいな感じでしょうか、実際は編者の意見なのかもしれません。
ちなみに、道祖王の男色行為に関しては、道祖王を皇太子から降ろすための口実だったというのが、現在では有力な説です。
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実は、この二書以外でも、空海が日本に男色を広めたという記述は、江戸時代には多く見られます。
このブログでも一度、登場しています。
ただ、日本で男色が広まったのは中国の影響があるのは確かだと思われますが、空海が広めたという根拠はどこにもありません。
では、どうして、空海が日本に男色を広めたという話が広まったのか、それは単純な話です。
弘法大師が日本に男色を広めたという事にしておけば、坊さんがおおっぴらに男色行為ができるからです。
男色も弘法大師の教えで、修業の一つということにしてしまえとヾ(๑╹◡╹)ノ"
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ふう、一気にまくしたてたから、お腹がすいたよ
ヾ(๑╹◡╹)ノ"
じゃあ、蚊の目玉でも 食うかい?
ヾ(๑╹◡╹)ノ"
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